ヒートアイランド現象倍増 | |
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東京と名古屋 | |
都市化によって都心の気温が高くなるヒートアイランド現象について、環境省の調査検討委員会(委員長・尾島俊雄早大教授)が9日、報告書を公表した。夏場に気温が30度を超える時間が、東京と名古屋市でこの20年間に倍増し、仙台市では3倍に増えたことが明らかになった。 7~9月に30度を超えた推計時間数は、00年に東京357時間(80年は168時間)、名古屋市434時間(同227時間)、仙台市90時間(同31時間)。詳しく調べたこの3都市以外でも、福島、静岡、熊本各市など中小都市でも熱帯夜が増える傾向が確認された。 東京23区では平均1.2度上昇。その影響で、東京ドーム123杯分の二酸化炭素(CO2)排出に相当する電力が余分に消費され、CO2排出でさらに温暖化する悪循環が起きているという。 東京都心で、都市化が進む度合いでどう気温が上昇するかをシミュレーションしたところ、冷房など建物からの排熱が5割、自動車交通量が3割、容積率が2割増えた場合、30度を超す範囲は1.34倍に拡大。大手町から新橋にかけての地域では気温が約1度上がると推計された。 逆に、建物排熱を5割減らし、水を内部に保つような道路舗装や、屋上緑化をいまの半分以上で導入すれば、高温の地域は、現在の8割以下に狭まることもわかった。 ヒートアイランドは健康や生態系への影響も指摘されており、環境、経済産業、国土交通の各省は近く連絡会を開いて具体的な対策を検討する。 | |
《出典》朝日新聞 (13/08/09) | 前頁 次頁 |